旅をして美しいと思ったこと
旅をしていて
心の底から
美しいなと思うものは何ですか?
朝日を背に、凛と立つチリのモアイ像。
空の中を散歩しているようなボリビアのウユニ塩湖。
おとぎ話の世界に迷い込んだようなドイツのノイシュバンシュタイン城。
星の数が無限にあるかのようなニュージーランドのテカポの夜空。
魔法使いにでもなれたような不思議な気持ちになるモロッコのメディナの中。
とにかく、贅沢すぎるほど美しいものを見てきた。
これからもそんな美しいものをどん欲に見ていきたいと思う。
ただ、そんな華やかな世界だけでなく、
自分の心の中にずっと残る美しいと思った風景がある。
そう、それは、つい見落としてしまいがちな何気ない人の営みです。
夕暮れ時に聞こえてくる子供の笑い声。
台所から漏れる食事を作る音。
建物を作る大工さんの姿。
屋台の賑わい。
母親に抱き着く少年。
列車の窓から見えた、民家の洗濯物。
そんな日常の景色が、どんな贅沢な絶景にも敵わないほど、胸を締め付ける時がある。
そんな時に私はいつもあの有名な詩が浮かぶ。
生きる
谷川 俊太郎生きているということ
今生きているということ
それはのどがかわくということ
木もれ陽がまぶしいということ
ふっと或るメロディを思い出すということ
くしゃみをすること
あなたと手をつなぐこと
生きているということ
いま生きているということ
それはミニスカート
それはプラネタリウム
それはヨハン・シュトラウス
それはピカソ
それはアルプス
すべての美しいものに出会うということ
そして
かくされた悪を注意深くこばむこと
生きているということ
いま生きているということ
泣けるということ
笑えるということ
怒れるということ
自由ということ
生きているということ
いま生きているということ
いま遠くで犬が吠えるということ
いま地球が廻っているということ
いまどこかで産声があがるということ
いまどこかで兵士が傷つくということ
いまぶらんこがゆれているということ
いまいまが過ぎていくこと
生きているということ
いま生きているということ
鳥ははばたくということ
海はとどろくということ
かたつむりははうということ
人は愛するということ
あなたの手のぬくみ
いのちということ
生きるということは、それだけで本当に美しいことなんだなと思います。
旅をしているとそんな当たり前だけど、忘れてしまいそうなことを思い出させてくれる気がします。
もちろん、そんな日常の風景は海外旅行に限らず、日本の生活でも見つけることが出来ます。
どうか、この旅が終わったら私もそんな日常の輝きの一つになりたい。
丁寧な営みを築いていきたい。
今日はそんなポエムDAYでした(^^)
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